サブプライムローン問題を考える
米国のサブプライムローン問題に絡んで、“モノライン”と呼ばれる
金融保証専門会社の経営問題に注目が集まっています。
この“モノライン”、有価証券の発行者から保証料を受け取り、
債務不履行(デフォルト)の際に元利払いを肩代わりする保険会社の一種なのです。
保証は金融商品に限定しているため、モノライン(=「単一の事業(業務)」)
と呼ばれています。
(これに対して、複数の保険を扱う一般の保険会社を“マルチライン”といいます。)
1970年代に誕生し、もともとは地方債(州債)の保証が中心でしたが、
1980年代に証券化商品まで保証対象を広げました。モノラインの保証が
つくことで債券の信用度が増し、発行企業などの資金調達が容易になります。
ちなみに、米地方債の約50%、証券化商品の約20%の保証を
手掛けているといわれています。
モノラインの経営問題に注目が集まっている理由は、モノラインが、
サブプライムローンをまとめた証券化商品も保証対象にしていたからです。
このことを図示すると、下のようになります。
融資専門会社は、複数のサブプライムローン債権をまとめて証券とし
(①、これを「証券化」といいます。)、それを投資家に販売していました(②)。
証券を購入した投資家は、ローンの元利金を受け取る権利を持ちますが、
ローンの返済が滞った場合には損失を負担することになります。
サブプライムローンの証券化によって、融資専門会社はローンに伴うリスクを
投資家に移すことができ、投資家は資金の新たな運用先を確保できることになります。
このように融資専門会社と投資家の双方にメリットがあるため、
サブプライムローンの証券化は急速に拡大していきました。
サブプライムローンは本来信用力が低いはずなのですが、
高格付けのモノラインが保証していた(③)ため、この証券の格付けもぐ~んと上がり、
さらに市場が活性化してきた、というわけだったのです。
ちなみにサブプライムローンの約60%以上が証券化されていたといわれています。
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