英銀行がサブプライムローン問題で国有化!
英政府は2月17日、サブプライムローン問題の影響で経営難に陥っている中堅銀行のノーザン・ロックを
一時的に国有化すると発表しました。サブプライム問題で銀行が国有化されるというのは初めてのこと、いよいよこの問題も第2ステージに突入していくのかと思わせる出来事でした。
ノーザン・ロック救済をめぐっては、ヴァージン・グループ率いる企業連合とノーザン自体の経営陣の2グループが買収入札に名乗りを上げていました。
しかし、英政府は「買収条件がいずれも不十分」として、好条件提示を要請しましたが満足な回答が得られなかったので、国有化を決めた、ということです。
ここで思い出されるのが日本長期信用銀行(現・新生銀行)です。日本長期信用銀行は1998年10月経営破たんした長銀は国有化され、その後2000年3月にアメリカの企業再生ファンド リップルウッドや外国銀行らから成る投資組合「ニューLTCBパートナーズ」に売却され、同年6月に「新生銀行」として生まれ変わりました。
この売却のときに問題になったのが、「瑕疵担保条項」です。瑕疵担保条項とは、国有化された旧日本長期信用銀行を売却する際に、預金保険機構と買主(リップルウッドや外国銀行らから成る投資組合「ニューLTCBパートナーズ」)との間で交わした契約事項ですが、その内容は「譲渡から3年以内に、当初の正常債権の判定に瑕疵が生じ、簿価より2割以上目減りした債権は預金保険機構に買い取らせることができる。」というものです。
「瑕疵」というのは、「キズ」というような意味で、「瑕疵担保」というのは民法570条に定められている規定で、“買った物に、買主が予想できない隠れた欠陥があった場合には、買主は売主に契約解除や損害賠償を請求することができる」規定です。
だから、旧長銀売却時の瑕疵担保条項というのは、「旧長銀を買ってから3年以内に、中小企業などに融資している貸付金に問題が出て20%以上評価損が発生したら、ウチは知らないから、預金保険機構さん、あとはお願いね~」という、買い手にとってチョー都合のいい契約だったのです。
この特約はのせいで、融資先を再建するよりも、破綻させて預金保険機構に買い取らせた方が有利だということで、旧長銀を引き継いだ新生銀行はこの特約を活用し、いわゆる「貸し剥がし」をどんどんして、日本中をさらなる不況へと陥れたものでした。
しかも、旧長銀をリップルウッドグループへ売却した時の売却額が、国有化に要した公的資金額に比べて極端に低い価額(投入公的資金4兆円に対し売却額10億円といわれています。)
瑕疵担保特約が終了するまでの3年間で、預金保険機構に買い取らせた不良資産は、新321社 1兆1,702億円にものぼり、「日本政府の大チョンボだ~」といわれました。
さて、このノーザン・ロックの国有化は今後どのようになるのか、旧長銀のときの日本政府の対応と比べながら見ていきたいですね。
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