オリンピックの経済効果って何だ!?
オリンピックとかワールドカップとか大きなイベントがあると、必ずニュースに登場するのが「経済効果」の四文字ですね。数百億円、何千億円という数字を見ると、景気がよくなりそうでわくわくしてきます。
しかし、実際のところ事前に発表される経済効果は非常に適当な数字なのです。さらに、多くの人が誤解していますが、経済効果とは、決して空から降ってくるお金ではないのです。
2016年に東京オリンピックを開催しよう!と東京都が招致に力を入れていますが、東京でオリンピックが開催されたと仮定して、経済効果を考えてみましょう。
例えば、お饅頭屋さんが“五輪饅頭”を1箱1,000円で売り出したとします。
この五輪饅頭が1万箱売れると予測されたときに、1,000万円(=1,000円×1万箱)が経済効果になるのはもちろんですが、餡の材料になる小豆や砂糖の仕入代金も経済効果の中に含まれてきます。五輪饅頭1箱を作るために仕入れる小豆代が100円、砂糖代が50円とすると、100円×1万箱+50円×1万箱=150万円も経済効果に含まるので、経済効果は1,150万円(=1,000万円+100万円+50万円)ということになるのです。
また、オリンピックのチケット代も当然のように経済効果の一部となるのですが、そのチケットの印刷代にインク代、さらに印刷所で働く従業員の給料までもが経済効果になるのです。
ここで次のような疑問がわいてきます。もしオリンピックが開催されなかったら、お饅頭屋さんは五輪饅頭の代わりに別の饅頭を企画して販売しますよね。
五輪饅頭ほどではないにしてもそこそこ売れるはずでは・・・
オリンピックを観戦しに来た外国人がお土産として買う分だけが通常の売上よりも多いのでは・・・
そうなのです。
東京オリンピックを例に取るなら、経済効果とは、「経済活動全体のうち、オリンピックの影響を受ける規模」のことなのです。
ここで大切なのは、「お金がどれだけ動くか」であって、「新たに富が生まれる」わけではなく、「経済活動全体」そのものはほとんど変わらないということです。
もちろん、一時的な消費拡大効果はあるでしょう。
ひょっとしたら使う予定のなかったお金がオリンピックのおかげで出回るようになれば、それこそが経済の原動力です。むしろその効果に期待したいと思います。
しかし、経済効果の数字そのものにはまるで実質的な意味がなく、いってみれば、景気づけのために発表される数字にすぎなかったのです。
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