サブプライム関連損失は、決算書にどう反映されるのか?
2007年からはじまったサブプライムショックは、
多くの金融機関の業績に深いダメージを与えたばかりか、
世界規模の景気減退のきっかけともなりかねない非常事態へと
つながる懸念が高まってきました。
米国の信用力の低い個人向け住宅融資(サブプライムローン)
の不良債権化で、住宅ローンを担保とした証券化商品(RMBS)
の価格下落を引き起こし、この証券を購入した銀行などが、
評価損を計上するといった事態におちいっています。
サブプライムローンに関しましては、近年の金融商品の高度化
が、その損害の膨張におおきくかかわってきています。
ここで、サブプライムローンの焦げ付きに関連して、
企業の業績上、損益計算書のどのような科目に
影響があるのか、をいっしょに考えてみましょう。
まずは、サブプライムローンの証券化商品を直接保有している
場合には、保有目的にもよりますが、有価証券の評価損を
計上する可能性があります。
つぎに、アメリカの住宅ローン会社に対して、貸付金や
売上債権などの金銭債権を持っている場合には、
アメリカ住宅ローン会社の経営状態の悪化に伴い、
貸倒引当金を積み増す必要が出てきます。
簿記処理上は、次のような仕訳になります。
(借方)貸倒引当金繰入額×× (貸方)貸倒引当金××
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さらに、退職金制度の一環として、外部の年金基金に
掛け金を支払い、退職金の財源を年金資産の形で
外部に積み立てている場合が多くみられますが、
この場合、年金基金では、預った年金資産を株式等の
証券投資をしているケースが大部分ですので、当然、
これらの証券がサブプライム問題の影響で時価下落という
事態に見舞われれば、従業員の退職時に支払うべき
退職給付債務に対し、年金資産が目減りし、不足額が
拡大する、などという事態も当然考えられます。
そうなれば、損益計算書における製造原価(工業)または
販売費及び一般管理費(商業・工業)の区分内で、
「退職給付費用」という費用科目が増加します。
このように考えると、サブプライム関連の損失が、
少なくとも「有価証券評価損」、「貸倒引当金繰入額」、
および「退職給付費用」の3箇所で、費用増加となる
可能性が高いのだ、ということがわかりますね。
※サブプライム関連損失の、損益計算書への影響例
損益計算書
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売上高 ×××
売上原価 ××× ←退職給付費用
販売費及び一般管理費××× ←退職給付費用および
営業利益 ××× 貸倒引当金繰入額
営業外収益 ×××
営業外費用 ××× ←有価証券評価損
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