問責決議ってどんなもの?
2008年08月25日
国会では相変わらずのドタバタ劇が続いています。何かあると民主党は「参議院で問責
決議案を提出するぞ~」といいますが、この「問責決議」ってどういうものなのでしょ
うか。
問責決議というのは、国や地方自治体の議会において、政治任用職にある者(閣僚な
ど)や議会の役員(議長や委員長など)の責任を問うことを内容として行われる決議を
いい、似たようなものとしては不信任決議や解任決議、辞職勧告決議などがあります。
この問責決議、実は日本の国会では、参議院で行われることがほとんどです。なぜなら
衆議院には内閣不信任の決議権がありますが、参議院にはないからです。このため、内
閣不信任決議の代わりに、問責決議を行っているのです。
ちなみにこの問責決議には法的拘束力はありません。衆議院で内閣不信任決議が可決さ
れたときには、その内閣は10日以内に衆議院を解散するか、あるいは総辞職をすること
が憲法に規定されていますが、問責決議が可決されてもそれ自体には何の影響力もあり
ません。
しかし可決されると、問責決議の可決を大義名分にして、野党は議会や委員会に出席し
ない可能性があります。
特に国会の委員会は、委員のうち半数以上が出席しないと開けないことになっています
ので、参議院の議席の過半数を野党が占めている今のような状況では、野党の議員が全
員欠席すれば委員会が開けず、国会審議がストップし、政権にとっては大きな痛手にな
ってしまうのです。
このように問責決議には法的拘束力はないものの、実は大きな政治的な効果があったの
です。
今、参議院で福田首相の問責決議案が提出されたら、野党が議席の過半数を占めている
わけですから、間違いなく可決されるでしょう。そのときに福田首相がその決議を無視
すれば野党は参議院で審議拒否をすると思います。そうなれば国会は大混乱になり、日
本の国益は大きく損なわれることになります。
そのときに私たちは、問責決議を無視した福田首相が悪いとするのか、審議拒否をする
野党が悪いとするのかを意思表示しなければなりません。
政治家がどんなに大声で叫ぼうとも、私たちの世論のほうが強いのです。
政治資金規正法の光と影!?その3
2008年06月13日
政治団体は、1年間(会計期間は1月1日~12月31日です)のすべての収入と
支出及び12月31日現在で保有する資産等を、翌年3月31日までに総務大臣又は
都道府県の選挙管理委員会に報告しなければなりません。
この報告書は会社でいえば、貸借対照表と損益計算書に相当しますよね。
この報告書には、収入及び支出の総額や項目ごとの金額を記載するほか、
一定額以上の寄付を受けたり支出をした場合などは、寄付をした者の氏名や、
支払先の名称等も記載しなければなりません。
また、12月31日現在で保有する一定の基準以上の預貯金や不動産、
借入金等についても記載する必要があります。
具体的に記載する主な内容としては、次のようになります。
1)すべての収入について、その総額及び項目ごとの金額
2)同じ人から年間5万円を超える寄付を受けた場合は、
その寄付をした人の氏名、住所、職業、寄付の金額、寄付を受けた年月日
3)1,000万円以上の収入のあった政治資金パーティーを開催した場合は、
パーティーの名称、開催年月日、開催場所、収入額、パーティー券を買った人の数
4)一つの政治資金パーティーで20万円を超えるパーティー券を買った人が
いたときには、その人の氏名、住所、職業、金額、パーティー券を
買ってくれた年月日
5)すべての支出について、その総額及び項目ごとの金額
6)1件5万円以上の支出があった場合は、支払先の名称、住所、支出の目的、
金額、支出年月日
(ただし、事務所費、人件費等の経常的な経費は記載しなくてよい。)
7)1件5万円以上の支出については、原則として領収書の写し等を
添付しなければならない。
(ただし、事務所費、人件費等の経常的な支出は添付しなくてよい。)
上記の内容を眺めてみると、怪しさプンプンなのが“事務所費、人件費等の
経常的な経費”なのです。
この経常的な経費とは具体的には、
「人件費、光熱水費、備品、消耗品費及び事務所費」をいいます。
そう、「ナントカ還元水」で有名になった光熱水費も、この経常的な経費に
含まれます。また、事務所費というのは、具体的には家賃、公租公課、
火災保険料、電話代、切手代など常識的に必要とされる経常的な経費とされています。
こういった経常的な経費は、領収書等の添付が必要でないだけではなく、
どこに支出したかを記載することさえ必要ないのです。
(法人税や所得税とえらくちがうなぁ。)
もっとも2008年分から資金管理団体では、人件費以外の1件5万円以上の
支出についてはその内容を記載して、領収書の写し等を
添付しなければならなくなりました。
また、2009年分から国会議員関係の政治団体では、人件費以外の1件1万円を
超える支出についてはその内容を記載して、領収書の写し等を
添付しなければならなくなりました。
これで少しは政治資金について明瞭になるのではと期待されているのですが、
さあどうでしょうか。
この政治団体の収支報告書は、原則として9月30日(2009年分からは11月30日)
までに、その要旨を官報や都道府県公報で公表されますので、
われわれはしっかりと注視していきたいですね。
今さら聞けないチベットの歴史!
2008年04月20日
3月14日にチベットのラサで、チベット独立を求めるデモ隊に中国の警察が発砲したことから始まったチベット暴動は、死亡者140人以上、重傷者550人以上、拘束者1,400人以上(3月24日にチベット亡命政府が発表、中国国営新華社通信の発表によると、死亡は市民18人、警官1人、拘束者は414人)をだすという大規模な騒動に発展しました。
3月27日には、ポーランドのトゥスク首相はチベット情勢を理由に北京五輪の開会式を欠席することを表明しました。チベット情勢を理由に開会式欠席を明確に表明した政府首脳は同首相が初めてで、内外に大きな波紋を投げかけています。
ところで、このチベット暴動はなぜ起きたのでしょうか?
中国が抱える問題とは何なのでしょうか?
今回は、この“そもそもチベットとは・・・?”について話していきますね。
もともとチベットは独立国でした。その独立国チベットに、1950年10月7日中国が侵攻してきたのです。中国は「僧侶や貴族に支配されている農奴を平和的に開放するのだ~」と言って侵攻してきましたが、本当にそうだったのでしょうか。
本音は「チベットが欲しいけど、今の時代そうも言えないから、開放ということで居座ろうぜ!」ってとこだったんですよね。この侵攻で中国はチベットを自国の領土にしました。
当然チベットの人々は抵抗しました。この抵抗は1959年のチベット動乱まで続き、僧侶らを中心に87,000人の死亡者が出たといわれています。このチベット動乱のときに、チベットの最高指導者ダライ・ラマ14世はインドに亡命し、チベット亡命政府をつくります。
これによって、チベットは、完全に中国のものになってしまったのです。
1989年3月5日にはラサでチベット独立を求めるデモが発生しました。
このデモは暴動に発展したのですが、この暴動を徹底的に弾圧したのが当時チベット自治区党委員会書記だった胡錦濤(現在の国家主席、共産党総書記)だったのです。
彼は、中央政府の指示を待つことなく軍を出動させ、僧侶らを徹底的に弾圧したのです。
その功績が時の最高実力者眷小平に認められ、その後出世の階段を登っていったのです。
この弾圧の後、中国は漢族(北京とか上海に住んでいる本来の中国人)のチベット移住を奨励しました。移住者には土地を与えたり、税金を軽減したり、チベット人との結婚を奨励したりしました。また、チベット人に対しては、チベット語の使用を禁止し、チベット人の心のよりどころだったチベット仏教の教義を中国にとって都合のいいように変えていきました。
このような政策の結果、チベットはどんどんと開発されたのですが、それと反比例してチベット人の心は踏みにじられ、悲劇と怒りが深まっていったのです。
この悲劇と怒りが頂点に達した結果起こったのが今回のデモであり暴動であった、ということだったのです。
政治資金規正法の光と影!? その1
2008年04月18日
松岡農水大臣が2007年5月28日に自殺により亡くなってから、やがて1年が過ぎようとしています。
現職の国務大臣の自殺は現行憲法下では初めてのことでしたから、日本中に大きな衝撃を与えました。
自殺の理由はもちろん闇の中ですが、当時彼の政治団体の収支の中で、事務所費や光熱水費に不明瞭な支出があり、それを国会で追及されていたので、それを苦にしての自殺ではないかといわれました。
松岡大臣が自殺をした後、赤城氏が農水大臣に就任しました。あの「バンソウコウ王子」ですね。
彼も、自身の政治団体の収支の中の事務所費に不明瞭な支出があり、例のバンソウコウとあいまって農水大臣を辞任するはめになりました。
その後、参議院議員選挙の自民党大敗や今回の暫定税率の問題などで、この事務所費の問題は国民の関心から忘れ去られたような感があります。
しかしこの問題は非常に重要な問題ですので、風化させないためにもあえて今回から3週連続企画で取り上げてみました。
政治家は選挙で当選しないことには政治家になれません。
そして選挙にはお金がかかります。どれくらいかかるかというと・・・
中田横浜市長は衆議院議員時代に、第42回衆議院議員選挙(2000年6月25日)に当選するために3,002万5,000円の選挙費用がかかったとのことです。
彼はこの選挙を600人のボランティアとともに戦ったので、その人件費も換算すると、衆議院議員になるためには5,000万円以上のお金が必要なんですね。
(このデータは中田市長のHP:http://www.nakada.net/syutyo/syutyo11.htm を参考にしました。中田市長、選挙費用を公開いただきありがとうございました。)
どうも一般的には国政選挙で最低5,000万円程度、地方議員選挙で最低500万円程度かかるようです。
当選した後も、政治家をしていくためにはお金はかかります。
政策を研究するため、視察をするため、秘書を雇うため・・・
これに対してもらえる給料は、国会議員で年間に約2,400万円。
これ以外に文書交通費として毎月100万円、立法調査費として毎月65万円が支給されるので、年間約4,400万円が国家から支給されています。
議員の資質や実際にやっている仕事の内容からみて、この金額が多いのか少ないのかは大いに悩むところですが、ただ現実に政治家を続けていくためにはお金がかかっているのも事実のようで、国家からの支給分だけでは足りないのです。
そこで、その足りない分は、国民からの寄付でまかなう、ということになるのですが、この寄付についていろいろと規定している法律が「政治資金規正法」というわけなのです。
政治資金規正法の光と影!?その2
2008年04月18日
政治家に対する寄付については、「政治資金規正法」に規定されています。
ところで、私たち個人は政治家にお金で直接寄付をすることは禁止されているのです。
物品等で寄付をすることはできますが、政治家のほうもお金でもらえないとねぇ・・・
ただし、選挙運動に関しては、政治家個人に年間150万円以内の寄付をお金で
することができます。いわゆる陣中見舞いってやつですね。
それでは、政治家が普段の政治活動に関して寄付をもらいたいときには
どうしたらいいでしょうか。
政治活動に関する寄付は、政治家の資金管理団体や後援会などの政治団体で
受け取ることができ、1つの団体につき1人の個人から年間150万円まで
受けることができます。
この政治団体は、自由に作ることができます。ちなみに後援会というのは、
特定の政治家や候補者を支援する政治団体のことです。
ただし、政治団体を作っただけでは寄付を集めることはできません。
都道府県の選挙管理委員会に設立の届出をして初めて寄付を集めることが
できるようになるのです。
なお、会社、労働組合やその他の団体などが政治家個人や後援会へ寄付することは
いっさい禁止されています。
会社などが寄付をできるのは、政党や政党の支部などに対してだけなのです。
ここまでをまとめると、次の図のようになります。
裁判員制度ってどんな制度?その3
2008年04月13日
今回は、裁判員になるとどういうことをするのかを見ていきましょう。
大きく分けると3つあります。
(1)公判に立ち会う
裁判員に選ばれたら、裁判官と一緒に、刑事事件の法廷(公判といいます)
に立ち会い、裁判官と一緒に判決を行います。
(ちなみに裁判官3人、裁判員6人で公判を行います。)
公判では、証拠書類を取り調べるほか、証人や被告人に対して質問を
行うので、裁判員も質問することになります。
⇒ちなみに殺人事件では、死体の写真も証拠になります。
ということは、死体の写真も見なければならないのです。私は正直見たくない!
(2)評議,評決
証拠を全て調べたら、被告人が有罪か無罪か、そして有罪だとしたら
どんな刑にするべきかを、裁判官と一緒に議論し(評議)、
決定する(評決)ことになります。
評議を尽くしても、意見が一致しなかったときは、多数決により評決
を行います。(ただし、裁判官、裁判員のそれぞれ1名以上の賛成が必要)
⇒ 有罪か無罪か、有罪の場合の刑に関する裁判員の意見は、
裁判官と同じ重みを持ちます。例えば、被告人を死刑にするかの、
しないのかについて、責任を持たなければいけなくなります。
世間が関心を持っている殺人事件なんかだと、ものすごいプレッシャーで、
身体をこわす裁判員も出てくるのではないでしょうか。
(3)判決の宣告
評決内容が決まると、法廷で裁判長が判決を宣告することになります。
裁判員としての仕事は、判決の宣告により終了します。
ちなみに、裁判員制度の対象になる事件は刑事事件で、例えば次のような事件です。
[1]殺人事件
[2]強盗が、人にけがをさせたり、死亡させてしまった場合
[3]泥酔した状態で自動車を運転して人をひき、死亡させてしまった場合
[4]他人の家に放火をした場合
[5]身の代金目的誘拐事件
[6]子供に食事を与えず、放置したため死亡してしまった場合
私自身は正直どの事件の裁判員もしたくありません。
だから、今回の新潟弁護士会の決議は大いに歓迎しています。
裁判員制度がスタートする前に、もう一度この制度が日本にとっていい
制度なのか、日本人になじむ制度なのかを大いに議論していきたいですね。
裁判員制度ってどんな制度?その2
2008年04月04日
今回は、どのようにして裁判員が選ばれるのかを話しますね。
裁判所によると、次のような流れで裁判員が選ばれることになっています。
(1)裁判員候補者名簿を作る
選挙権のある人の中から、翌年の裁判員候補者となる人を毎年抽選で選び、
裁判所ごとに裁判員候補者名簿を作ります。
↓
(2)事件ごとにくじで、裁判員候補者が選ばれる
事件ごとに(1)の名簿の中からさらに抽選でその事件の裁判員候補者を選びます。
選ばれた人は、裁判所に、指定された日時に出頭しなければいけません。
↓
(3)裁判所で、候補者から裁判員を選ぶための手続が行われる
裁判長から、被告人や被害者と関係がないかどうか、不公平な裁判をするおそれがないかどうか、
辞退希望がある場合はその理由などについて質問されます。
検察官や弁護人は、その質問の結果などをもとに裁判員候補者から除外されるべき人を
指名することができます。(双方4人まで理由を示さずに、指名することができます。)
↓
(4)裁判員が選ばれる
除外されなかった候補者から、裁判員が選ばれます。
要は、くじ引きで選ばれるわけですね。そして、一度選ばれたならそう簡単には辞退できません。
法律で辞退できると決められているのは次のような人たちだけなのです。
[1] 70歳以上の人 ⇒ 体力的に厳しいでしょう!
[2] 地方公共団体の議会の議員(ただし会期中に限る)⇒ 県会議員や市会議員ですな
[3] 学生、生徒 ⇒ 学生さんに裁かれたくないなぁ
[4] 最近5年以内に裁判員をした人やこれから1年以内に裁判員をする可能性がある人
⇒ そんなに何度も裁判員をしたくない!
[5] 重い疾病や傷害のある人 ⇒ そりゃ、当然でしょ
[6] 同居の親族の介護や養育のある人 ⇒ 本当にこの理由で辞退できるのかな?
[7] 事業上の重要な用務を自分で処理しないと著しい損害が生じるおそれがある人
⇒ これも、辞退するときにモメそうですな。中小企業の社長は全員がこれに当たるし、
サラリーマンもしかるべき地位に就いたら該当するもんね。
[8] 父母の葬式への出席など社会生活上の重要な用務がある人
⇒ これって、事前に予定しているものなの?
結構ツッコミましたが、[6]、[7]、[8] の理由で辞退できるのなら、
ほとんどの人は辞退するんじゃないでしょうか。
ということは、いろいろと言われた挙句、結局は辞退できない!ということになりそうですよね。
やっぱり裁判員を最低1回はさせられる!ということになりそうですね。
裁判員制度ってどんな制度?その1
2008年03月26日
2004年5月21日に、「裁判員の参加する刑事裁判に関する法律」が成立し、
公布日(2004年5月28日)から5年以内に裁判員制度が実施されることとなりました。
遅くても2009年、つまり来年の5月末からは裁判員制度がスタートすることになっているのです。
これに対して、2月29日新潟弁護士会の総会で、
「この制度は重大な欠陥が多く、実施の強行は暴挙であるので、数年間延期した上、
市民から意見を聴いて裁判員法の抜本的改正を図ることなどを求め、
今後、国会や政府、最高裁などに提言する方針」を決議しました。
弁護士会が、裁判員制度に異議を唱えたのです。
新潟弁護士会では、裁判員制度の問題点として次のような点を挙げています。
1)世論調査で8割が「裁判員になりたくない」と答えており、国民の理解、賛同がない
2)「人を裁きたくない」という思想・良心が十分保護されない
3)死刑判決に関与することや一生負わされる守秘義務は精神的負担が大きい
4)冤罪を生んだり重罰化傾向が助長されたりする恐れがある
この裁判員制度、誰もが一生のうち1回は裁判員になるといわれていますが、
ほとんどの人は、制度の内容をわかっていないのではないでしょうか。
ということで!今回から3回にわたり、この裁判員制度がどんな制度なのかを見ていきましょう!
そもそも裁判員制度ってどんな制度なんでしょうか。
裁判員制度とは、フツーの人が裁判員として刑事裁判に参加して、被告人が有罪かどうか、
有罪の場合どのような刑にするかを裁判官と一緒に決めるという制度なのです。
「刑事事件かぁ。気が重いなぁ」私の第一印象です。
それでは、なぜこの裁判員制度が始まることになったのでしょうか。
「国民が裁判に参加することにより、裁判が身近で分かりやすいものとなり、
司法に対する国民の信頼の向上につながるからで、国民が裁判に参加する制度は、
アメリカ、イギリス、フランス、ドイツ、イタリア等でも行われています。」
と裁判所は言っていますが、これを聞いて私は正直「???」と感じたのです。
「裁判員をすることと裁判が身近になることってイコールなの?」
「シロートが裁判をするほうが、司法に対する信頼性が損なわれるんじゃないの?」
「常識のない裁判官が多いってよく聞くけど、非常識な裁判官の中和的役割をさせられるの?」
「それだったら、裁判官にフツーの感覚を身に付けてもらうほうが早いんじゃないの?」
と、このように考えてしまいました。みなさんは、この裁判員制度の導入をどう考えますか?
ジム・ロジャース、シンガポールに移住!?
2008年03月26日
ジム・ロジャースといえば、アメリカを代表する投資家の一人です。
ジム・ロジャースをよく知らない人のために、彼のプロフィールを紹介しましょう
1964年 エール大学卒業
1966年 オックスフォード大学大学院卒業
1970年 投資銀行Arnhold&Bleichroederに入社、
この勤務時代にジョージ・ソロスに出会う
1973年 ジョージ・ソロスと一緒にクォンタム・ファンドを設立
このファンドは10年の間に3,365%のリターンを得た!?
つまり10年間で30倍以上になったのです。
(ちなみにこの間、ダウ工業指数は20%上昇したにすぎなかった)
1980年 引退
1980年 オートバイで世界6大陸65,065マイルを走破(ギネスブック記録です)したり、
ベンツで世界116カ国を走破(これもギネスブック記録です)したりしながら、
1998年に自らファンドを設立し、2007年12月までに326%に成長させた(約3倍ですな)
すごいですねぇ。旅をこよなく愛するスーパー投資家、ってとこですね。
投資スタイルも際立っていて、とにかく自分で調べて、自分が納得した投資しかしないという
スタイルを貫いています。それを物語る次のような発言があります。
「自分で調べた会社の株を買いなさい。さもなければ、家で映画を見ているほうがいい。」
「ロシア政府や、世界銀行から発表された情報を信じるなんて、正気か?」
「幸運は、常に努力を怠らない人のもとへ訪れる。」
そのジム・ロジャースが、アメリカを捨てて、シンガポールに移住しました。
ロジャースはサブプライムローン問題に対するFRBの金融政策に失望し、
ドルが今後世界の基軸通貨の地位を追われると予想し、
ドルにまつわるすべての資産(マンハッタンにある高級住宅まで売ってしまったのです!)
を売却してシンガポールに移住してしまった、というわけなんです。
ロジャースの見解はこうです。
「FRBは、インフレが到来したのに利下げを繰り返した。この政策によって、
弱いドル路線で行くことを世界中に発信した。だから私は、ドル資産を持たない。」
それにしても、アメリカを捨ててシンガポールに移住するとはすごい決断ですね。
スーパー投資家のこの決断が正しかったかどうかを、これから見ていきましょう。
空港の外資規制は必要?不要?
2008年03月06日
政府は2月19日、空港ビル運営会社への外資規制を行う空港整備法改正案の
閣議決定を3月に先送りする方針を固めました。
まず、空港ビル運営会社ってどんな会社でしょうか。
例えば、「日本空港ビルデング株式会社」という会社がありますが、
この会社は、羽田空港の管理・運営と成田空港や関西空港などで免税店の
運営を行っており、実はれっきとした東証1部上場企業なのです。
また、「成田国際空港株式会社」は、成田空港の管理・運営を行っている会社で、
現在、株主は日本政府、完全民営化と株式の上場を目指しています。
このように空港の管理・運営を行う会社が「空港ビル運営会社」ってわけなんですね。
それでは、なぜ今、空港ビル運営会社への外資規制が話題(問題?)
になってきているのでしょうか。
そもそもの発端は2007年10月にオーストラリアの投資銀行のマッコリー銀行が
日本空港ビルデングの発行済み株式の19.89%を取得したことに始まります。
今回の株式取得に関しては、
「これ以上買い増す予定はない。経営陣と長期に友好的な関係を続けたい」
と説明しているのですが、「日本の空港はすべて俺のモノだあ~」と考えている
国土交通省にとってはいたく気に入らなかったようです。
「空の安全保障」を理由に、空港関連会社に対する外資の出資比率を、
議決権ベースで3分の1未満に制限する規制案を提出してきたのです。
これに対して、渡辺喜美金融担当相ら3閣僚が反対を表明しました。
外資を導入することで経済を活性化させたい金融庁と国土交通省との間で
バトルが勃発したのです。そのために、何でも先送りが好きな福田内閣では、
どうするかの決定を3月に先送りした、というわけなんですね。
しかしこの空港関連会社への外資規制の結論を保留したままで、
もし長引かせれば日本の市場の不透明さを海外に印象づけ、
外国人投資家の日本離れがさらに加速するばかりではないでしょうか。
私、山本は、早急に結論を出し、日本が規制撤廃に邁進するという姿勢を
明確にすべきだと考えますが、みなさんはいかがですか?
コソボ独立を日本政府が承認~国家の独立ってどういうこと?
2008年03月06日
コソボ自治州議会は2月17日に、セルビアからの独立宣言を行いました。
これを受けて、米英仏独などの欧米主要国は速やかに国家承認を行い、また日本政府も閣議決定で国家として承認しました。
これに対して、セルビアは「コソボはニセモノの国家を作ろうとしている」と強調、独立を認めない考えを示し、コソボの独立を承認した国の大使を召還するなどの外交措置もとるようです。
ロシアもセルビアと連携し、国連で独立無効を主張するとみられています。
そもそも、国家とは何なのでしょうか。国際法では次の3つの要素を持つものが国家であるとされています。
領土・・・ある程度以上確定された一定の領土を持っていること
国民・・・その土地にずっと住み続ける国民がいること
権力・・・他国の干渉を撥ね退け、また自国民を統治する政府が存在すること
つまり国家とは、政府が領土と国民を内外の干渉を許さずに統治する存在だったのです。
ただし、自分で「わが政府は領土と国民を統治しているから独立するのだ!」といくら宣言しても、現実的には他の国がその統治を認めてくれなければ国家として認められません。
だから、「他の国の承認」が必要で、これが4番目の要素であるといわれています。
現実の世界では、すべての国が独立を認めることはないでしょう。というのは、さまざまな利害関係があるため、その独立が自国にとって利益があるのなら独立を認めるでしょうが、損失があるのなら独立を認めないですもんね。(国家ってやっぱりエゴの塊なんですよね。)
だから、大多数の国がその独立を認め、そして国連に加盟できれば、“パーフェクトに独立!”ってことになるのでしょう。
アメリカ大統領選挙
2008年02月22日
4年に1度、オリンピックの開催される年はアメリカ合衆国の大統領選挙の年でもあります。
実際の選挙は11月で、現在は共和党と民主党の候補者選びで盛り上がってるわけなのですが、
この大統領選挙の仕組み、よくわからない人も多いと思うので、今回は大統領選挙について話をしていきましょう。
初めに・・・そもそも大統領選挙に出馬するためには、どんな資格が必要なのでしょうか?
合衆国憲法第2条には、「アメリカで生まれた、生まれつきの合衆国民であること」「「年齢は35歳以上で、かつ14年以上アメリカに住む市民であること」と規定されています。
だから、私、山本は、これからアメリカに移住しても、日本生まれである以上、生涯アメリカの大統領にはなれない、というか候補者にすらなれない、ということなのですね。(←「あたりまえだろ!」というツッコミ)
それでは、大統領選挙はどのようなスケジュールで行われていくのかを見ていきましょう。
約1年5ヶ月にも及ぶ大統領選挙のスタートは、選挙前年の8月ごろです。このころに、候補者は立候補を表明し、選挙に必要な支持と資金集めにとりかかります。
選挙の年を迎えると、2月から各州の予備選挙(Primary)と党員集会(Caucus)が始まります。
この予備選挙は、共和党と民主党の候補者を選ぶための選挙で、文字通り“予選”なのです。
いま民主党の候補者をめぐって、ヒラリー・クリントンとバラク・オバマがデットヒートを繰り広げているのがこの予備選挙です。
また予備選挙は、有権者が、選挙前に投票する候補者を宣言している代議員を選出する間接選挙で、代議員は各候補の支持者、支援団体の代表者などからなっており、その人数は人口比例に応じて、各州に割り当てられています。
6月までに予備選挙・党員集会も全州で終わり、選出された代議員は、非政権党(今回は民主党)では7月、政権党(今回は共和党)では8月に開催される両党の全国党大会に出席して、そこで、過半数の支持を獲得した候補者が党の大統領候補に指名される、というわけなのです。
選出された大統領候補は全国党大会中に副大統領候補を指名し、本選挙に臨むことになります。
大統領予備選挙の中でも、その日にそれぞれ多くの州で予備選挙が行われる2月の同時選挙日(ジュニア・チューズデー、最近はスーパー・チューズデーとよばれる。)と3月の同時選挙日(スーパー・チューズデー)は、大きく注目されており、多くの場合、スーパー・チューズデーによって党の大統領候補が事実上決定しています。
全国党大会が終わると、両党の候補者どうしが戦う後半戦に突入します。
全米を遊説してまわり、テレビCMでの支持も訴えます。10月にはテレビ討論が実施され、この頃には大詰めとなってきます。そして大統領本選挙の日を迎えるのです。
本選挙の日は11月の第1月曜日の次の火曜日と決まっています。
この選挙も、予備選挙と同様に、選挙人選出のための選挙です。州ごとに選挙人の数が決められていて、各州で優勢の候補者がその数を総取りする、という方法なのです。
選挙人は全米で538人存在しているので、その過半数の270人を獲得した方の候補者が、その選挙人による最終投票後大統領となり、翌年の1月6日にワシントンDCの連邦上下両院合同会議の場で正式に大統領となるのです。
そして最後の仕上げが1月20日の大統領宣誓式、この宣誓式を終え、そのままホワイトハウスへとつながるペンシルヴァニア通りをパレードして、大統領官邸“ホワイトハウス”へと入るというわけなのです。
ここまで見てきたように、アメリカの大統領選挙は実質的には直接選挙のように見えて、形式的には間接選挙なのが大きな特徴で、そこに民主主義のリーダーを自負する合衆国の矛盾が現れているのではと私は考えています。
ガソリン税制問題の根っこは、どこにある?
2008年02月08日
いま国会では、揮発油税などの暫定税率を維持するのか、
廃止するのかで、自民党と民主党が論戦を繰り広げています。
この揮発油税などは、いわゆるガソリン税なのですが、
そもそもガソリンや軽油にどれだけの税金がかかっているのかをまず見てみましょう。
上の図を見ればわかるように、みなさんが買っているガソリンには
さまざまな税金がかかっていますが、今回問題になっているのは
その中でもガソリン税です。
それでは、何が問題になっているのでしょうか?
もともとこのガソリン税は28.7円/L(内訳は、揮発油税24.3円、地方道路税4.4円)でした。
ところが、オイルショックのあった1974年に道路整備の財源を確保する目的で、
“2年間の暫定措置として”租税特別措置法によって、
34.4円/L(内訳は、揮発油税29.2円、地方道路税5.2円)に増税されました。
2年後この増税は撤廃されず、さらに2年間の延長となりました。
その2年後は撤廃どころかさらに増税され、その後増税と延長を繰り返し、
今の53.8円になったのです。
と、ここまで話してきた中で租税特別措置法という法律が出てきましたが、
これはいったいどういう法律なのでしょうか?
税金は、法律の根拠がなければ課税することができません。
この考え方を「租税法律主義」といいます。
だから、会社に税金を課税するために「法人税法」があり、
個人に税金を課税するために「所得税法」があります。
上記のように2年間だけ揮発油税を増税するには、揮発油税法を
改正していったん税率を上げ、2年後に再び改正して税率を下げるという
手続きをしなければならないのです。ところが、そうすることが面倒なので、
租税特別措置法という法律で、「とりあえず2年間だけ増税するぞ~」という
お触れを出して、2年たったら、「もう2年間、増税を継続するぞ~」
というお触れを出し、これを34年間も続けてきた、というわけなんです。
以上がこれまでの経緯ですが、今回民主党が、次期衆議院選挙に向けて
「ガソリン25円値下げ」を打ち出してきました。
これは、2008年3月31日で上記の租税特別措置法の期限が切れるので、
更新しなければ、ガソリン税は自動的に25.1円安くなる、ということなのです。
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